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鉛筆画

芸術の基礎は『絵』である

私は33才で陶芸の仕事に就く。それも独学で始めたものだから信じられないだろうがロクロも回したことが無いし、窯も焚いた事が無かった。そこで『陶芸入門』『陶磁器の作り方』『陶芸の釉薬調合』と言う本、3冊を買ってのスタートだった。そんな訳で周囲の方々は驚いた。

私は寝る間を惜しんで仕事に明け暮れる。その甲斐あって何とかそれなりに形ができるようになった。しかしそれから8年経った頃だ。
一応作品の形は作れるようになったものの創作力(デザイン)が湧かなくなってしまったのだ。
「なぜ伸びないのだろう?」
そんなこんな、悩んでいる内に答えが出た。
「私は絵が描けないからだ!」と・・・。

“すべての芸術は絵が基本”であることに気付く。だから、絵の描けない彫刻家・陶芸家・建築デザイナー・服飾デザイナーはいない。もし居たとしたらその作家は私同様に必ず道半ばで行き詰まるだろう。
答えが分かれば行動は速い。私は『1日1枚、必ず絵を描く』と決める。まずは鉛筆画から、次に水墨画と練習を開始した。

それではその描き始めた年(41才)の鉛筆画が幾つか残っているので笑われるのを覚悟で披露しましょう。文字などはまったくのヘタクソですので覚悟してご覧下さい。

(吉川団十郎)

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