ああ宮城県
吉川団十郎の名曲を訪ねて

  1. HOME
  2. ああ宮城県・第一章

ああ宮城県・第一章

『ああ宮城県』の変遷

私がアマチュア時代、『ああ宮城県』の歌に対し、誰もかれもがこの歌は「絶対、売れるはずが無い」と言った。
その理由と言うのが「あまりにもローカル的すぎる」
「詞の中に『県』なんて言葉が入っている。そう言った歌が売れた試しが無い」
「歌詞の中に『吉川団十郎』なんて言う無名の歌手名が入ってて売れる訳が無い」と言うものだった。
しかしそれらの予想は大きく外れ、全国ヒットしたのだから不思議な話である。
ところが売れた途端、今度はマスコミからこんな言われ方をし、私はビックリする。
『コミックシンガー・吉川団十郎』 『ナンセンスソング・ああ宮城県』

私はこの歌を真面目に作ったつもりだ。それもメッセージソングなのだ。当時の社会現象を風刺したのである。
〔1976年頃の日本の時代背景〕
●東京には青空が無いと言われた『光化学スモッグ問題』 ♪都会の空気に犯されて♪
●『国中の川が異臭を放ちドブとなる』 ♪昔の川はドブになり♪
●『日本列島改造論』 ♪緑の山はニュータウン♪
●『故郷へのUターン現象』 ♪明日帰ろう宮城県♪

なぜこの歌がナンセンスソングと言われたのか?
多分こうだろう。この時代には『環境問題』なんて言う言葉はまだ存在してなかった。
行け行けドンドン! 前を見て後ろは見ない。目指せ経済大国。

2021年3月 吉川団十郎